バナナの栄養
バナナを主食としている地域もある位ですから、バナナの栄養面が優れているのは当然のことでもあります。まずは何より「エネルギーの持続」と言う点でバナナは役に立ちます。
バナナには多種類の糖質(ブドウ糖、果糖、ショ糖など)が含まれています。この複数の糖質がエネルギーに変わる速度が種類によってそれぞれ異なるのです。つまり、即時にエネルギーに変わるものもありますし、ゆっくり後からエネルギーに変わるものもあるということです。つまりバナナはエネルギーが長く持続食べ物なのです。
主な栄養成分(可食部100g中)で目立つのは、カリウム:360mg、食物繊維総量:1.1g、マグネシウム:32mgなどで、注目成分としては「フラクトオリゴ糖」があります。
期待される効能をまとめてみると、高血圧予防、心筋梗塞予防、動脈硬化予防、脳梗塞予防、糖尿病予防、がん予防、便秘改善、などとなります。
食物繊維やフラクトオリゴ糖が消化を促進するので便秘対策にはかなり有効です。フラクトオリゴ糖は、腸内のビフィズス菌を増加させるという効果もあるといわれています。こうして普段からバナナを食べていると大腸がんになりにくいとも言われています。
バナナはほかの果物よりもマグネシウムが多くなっています。このマグネシウムは新陳代謝に欠かせない成分です。カリウムは、体細胞代謝の中心的な役割をする重要なミネラルです。しかし、調理によって損失されてしまうのが難点で、野菜を茹でるだけで約30%も減少してしまいます。バナナなら生で美味しく食べられるので、カリウムをしっかり取るのに最適です。
ビタミンは、B1:0.05mg、B2:0.04mg、B6:0.38mgが含まれています。ビタミンB1は、炭水化物をエネルギーに変換する役割を果たし、ビタミンB2はタンパク質とエネルギーの代謝に欠かせない成分です。ビタミンB6は、アミノ酸の代謝、ヘモグロビンの合成に関わっており、たんぱく質の代謝や神経伝達物質の合成を助けます。